人工授精の確率

人工授精の妊娠率は5%。当たったらもうけものと考える

 

これまで私は、「何回も何回も人工授精を受けたのに、妊娠しなかった」という相談をたくさん受けてきました。
こうした話を総合すると、人工授精を何度も受けている女性の多くは、次のような心理状態を辿るようです。

 

最初の2、3回目までは人工授精への期待感も大きく、「これで妊娠できるのでは」という夢も膨らみます。
それが、5回、6回と重ねるうちに、惰性で治療を受けているような気がしてきて、人工授精が10回前後ともなると、治療への意欲が尽きてしまうのです。

 

そして、多くの女性たちが「人工授精をしてもどうせ妊娠はかすりもしない。妊娠なんて遠い別世界の事」というふうに考えるようになってしまいがちです。

 

私が受けた相談のなかには、28回も人工授精を経験していた女性がいました。
彼女は人工授精6回目で妊娠し、第1子を授かりました。

 

そして、その育児に目途が立った段階で、第2子を期待して、再び人工授精の旅に出たのです。
結局彼女は3回の妊娠を経験し、最終的にふたりの子供を授かったのですが、その結果、人工授精を受けた卜−タルが28回にもなったわけです。

 

ただ、この方の場合、妊娠できたからいいものの、それでも「最初の妊娠に至った6回目までの人工授精が精神的にとてもつらかった」とおっしゃっています。
私は、機会があるたびに人工授精】の問題点として、妊娠率が悪い事、人工授精の過程で多くの薬剤が使用されること、回をかさねることによって卵子ののエイジングが進んでしまうこと、などを指摘してきました。

 

成功率の低い、当たるか当たらないかわからない賭けに労力と時間を費やしているうちに、卵子の老化が進んでしまい、よけいに状況が悪くなってしまうこともあるのです。

 

不妊治療医のなかには、「人工授精は14回まではトライすべき」などと主張する医師もいますが、女性の気持ちがわからないのでしょう。

 

むしろ、「人工授精で妊娠する人は、3回までで妊娠する」と主張する医師のほうが、現実に即しているように感じられます。

 

とにかく、人工授精の妊娠率はわずか5パーセントほど。あまり意気込まず、「当たったらもうけもの」というくらいの軽い感覚でトライするほうがいいと思います

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