体外受精とは?

女性の卵巣内から卵子を体の外に取り出し、シャーレ上で精子と受精させることを体外受精いいます。
体外受精の妊娠率は、1回あたり20〜25パーセント。体外受精を受けた人のだいたい4〜5人にひとりが妊娠するということになります。

 

ただ、最初に水を差すようで申し訳ありませんが、体外受精は決して「バラ色の治療法」というわけではありません。

 

というのは、この高度生殖医療を受けるカップルには、「肉体的負担」「心理的負担」「経済的負担」が重くのしかかってくるからです。

 

なかでも大きいのが経済的負担。体外受精の1回あたりの費用は30〜60万円と高額です。

 

これを繰り返し行うとなれば、すぐに数百万円のお金が飛んで行ってしまいます。

 

実際この治療費を払い続けるために、相当無理をしているヵップルも少なくありません。
また、費やすエネルギーが大きいと、抱え込むストレスも大きくなるもの。
私はしばしば「このままお金がどんどんかさんで、年もとっていくのかと思うと、いてもたってもいられない気持ちになります」というような悩みを体外受精経験者からうかがっています。

 

ともあれ、それまで妊娠をあきらめざるをえなかった女性に対し、この高度生殖医療が妊娠への扉を開いてくれたことはまぎれもない事実です。

 

そもそも体外受精は、卵管に問題があって卵子が子宮に辿りつけない方に対しての、バイパス的治療としてはじまりました。

 

卵子を取り出して、シャーレのなかで受精させ、それを子宮に戻せばいいのですから、たとえ左右両方の卵管が塞がっていたとしても妊娠が可能となったわけです。

 

体外受精で妊娠するという事
体外受精の方法

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体外受精で妊娠するという事
体外受精で妊娠するという事はじめての体外受精児ルイーズ・ブラウンが誕生したのは1978年。そのころ、「試験管ベイビー」という言葉が流行したのをご記憶の人もいるかもしれません。しかし、この言葉は体外受精の本来の姿を映していないうえ、多少差別的な響きも含まれており、ときの経過とともにだんだん使われなくなりました。そして現在。わが国では年間2万人近い子供が体外受精による妊娠で誕生しています。これは、生まれてくる子供の約60人にひとりが、体外受精児であることを意味しているのです。体外受精は、すでに市民権...
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体外受精の方法@ まず自然な排卵を起こさずに、人工的に卵をたくさん作ることが必要です。このためには主にG n-RHアナログを用いて自然に起こる排卵を抑えます。A 次に卵のもとになる卵胞をたくさん作るために、人工的にFSHホルモンを投与します。通常FSHホルモンは卵胞がある軸程度大きくなるまで投与します。B 卵胞がある程度大きくなること(大体直径18〜20mm)かそれよりやや大きい程度)を目ざしています。この卵胞の大きさは超音波の検査でチェックします。またこの時血液中のエストラジオール(E2)値を...