そもそも不妊ってどういうこと?

「不妊」とは、いったいどういう状態のことをいうのでしょう。
こんな言葉を聞いたことはありませんか?
「通常の夫婦生活をして、2年間妊娠しなければ不妊症」

 

でも、考えてみてください。ここでいう「通常の夫婦生活」の「通常」って、どの程度のことをいうのでしょう。
月に1回のセックスが「通常」のカップルもいれば、ほとんど毎日愛し合うことが「通常」のカップルもいます。

 

その捉え方はまちまちですし、カップルそれぞれに、自分たちのペースがあっていいはずです。

 

じゃあどこからが不妊なの?

 

そういう疑問を持つ方も多いと思いますが、実は、不妊には明確な定義や、はっきりした診断基準があるわけではないのです。

 

不妊は女性ひとりの問題ではなく、あくまでカップル、男女ふたりの問題。糖尿病の検査数値のように、はっきりと線引きができる性質のものではないのです。

 

また、そもそも「病気」と断定できるものでもありません。

 

不妊は、カップルが赤ちゃんを欲しいと思ったときに、はじめて意識されることでもあるのです。

 

妊娠を望まないのであれば、病気ではないことの方が多いのです。
つまり、不妊かどうかというのは、カップルが
「自分たちが置かれた状況」をどう捉えるかで決まる部分がたいへん大きいのです。
そして、どう捉えるかは自分たち次第なのです。
ですから、まず何より大切なのは、赤ちゃんができないからといってすぐに、自分たちを「不妊」と決めつけないこと。

 

そして、自分たちだけで悩まないことです。

 

とかく、こういう問題は「不妊じゃないの? 」とか、「そろそろできていい頃なんじゃない? 」などと"外野"がうるさく首をつっこんでくるものです。
そういった外野″ の言葉に振り回されることなく、自分たちの考えを大事にしましょう。

 

「他人のものさし」を当てはめてものを考えずに、あくまで「自分たちのものさし」で考えること。

 

そして、焦らず、気持ちに余裕を持たせながら、自分たちのペースで歩いていくことです。

 

そして、将来の生活プランを考え、「やはり一度、医療機関に相談してみようか」ということになったら、医療機関のドアをノックしてみてください。

 

ただ、医師の診察を受けたからといって「自分たちは不妊症のカップルなのだ」と落ちこんでしまうのもよくありません。

 

いまやカップルの8〜10組に1組が不妊に悩んでいると言われる時代です。
でも、そのカップルすべてに不妊治療が必要なわけではありません。
妊娠に至らないのは、たまたまいろんな偶然が働いたからかもしれないのです。
ですから、「医療機関に通い始めた=不妊症」というように、短絡的に考えないようにしましょう。

 

それに、体外受精などの高度生殖医療を行う医療機関においても、妊娠した人の70〜75パーセントはタイミング法で妊娠しています。

 

タイミング法とは、簡単に言えば「排卵日に合わせて夫婦生活を持つ」という方法。
限りなく自然妊娠に近い形です。
高度生殖医療が必要なのは不妊のカップルの10組に1組。
つまり、残りの9組は「自然に近い形で妊娠する可能性がある」ということです。
だから、そうそう構えることはありません。
自信を持って、自分たちのペースで歩きましょう。

そもそも不妊とは?関連エントリー

そもそも不妊とは?
あなたもこれで自然妊娠できます。
妊娠しやすい日はいつ?
妊娠しやすい日は排卵の直前くらいから1〜2日おいて2〜3回位夫婦生活をするほうが3倍は高くなるといわれています。
排卵誘発剤を使う方法
排卵誘発剤は「何を」、「いつ頃から」、「どのくらい」使用するかは、個々の症状で異なります。医師とよく相談しましょう。
排卵誘発剤の種類
排卵誘発剤は大きく分けて2種類あります。l つは内服する薬、1 つは注射薬です。シクロフェニル剤とクロミフェン剤です。
排卵誘発剤の副作用
排卵誘発剤の内服薬の最大の副作用は多胎妊娠です。双子の出来る確率は5%と高いです。